世界初、鉄道車両向け同期リラクタンスモーターとインバーター制御技術を開発
https://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2020/1126.html
https://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2020/pdf/1126.pdf
三菱電機株式会社は、鉄道車両向けに世界最大級の出力を実現した高効率同期リラクタンスモーター(以下SynRM※1)と、それを可変速制御するインバーター制御技術を世界で初めて※2開発しました。また、SynRMで世界最大級となる最大出力450kWの高出力・変速駆動の実証に成功しました。当社は今後、これらの開発成果を当社製品に適用することで、鉄道車両のさらなる省エネルギー化に貢献します。
※1
Synchronous Reluctance Motor(シンクロナス リラクタンス モーター):固定子の回転磁界と回転子鉄心内の磁気抵抗差によって生じる磁極との相互作用により、トルクを発生させるモーター
※2
2020年11月26日現在、当社調べ
開発の概要
独自の電磁界解析技術などで、世界最大級出力かつ高効率の鉄道車両向けSynRMを開発
当社独自の電磁界解析技術を活用した、モーター内における回転子鉄心構造の最適化などにより、世界最大級となる最大出力450kW級(定格※3 200kW級)の鉄道車両用SynRMを開発。既存高効率誘導モーター※4 比※5 で50%の損失削減に成功
SynRMの高トルク・中高速域での高効率特性を生かし、鉄道車両として必要とされる広い速度範囲での高効率運転を実現
※3
規定する条件下で、温度上昇限度を超えることなく連続して運転できる機械的出力
※4
固定子の回転磁界と、その回転磁界によって回転子導体に誘導電流が流れることで発生する磁束との相互作用によりトルクを発生させるモーター
※5
当社従来製品との比較において
鉄道車両用SynRMに最適なインバーター制御技術を開発し、可変速トルク制御を実現
今回開発したSynRMに最適なインバーター制御技術を開発し、SynRMの可変速トルク制御を実現。最大450kWまで安定した出力が得られることを実証
SynRMが持つ高効率な特長を最大限に発揮するインバーター変調方式を開発し、省エネルギー化に貢献
今後の展開
東京地下鉄株式会社の車両に試験搭載し、2021年3月ごろから夜間走行試験にて性能評価を実施する予定です。また、SynRMを当社の製品ラインアップに加え、最新のインバーターシステムと併せて、お客様に最適なシステムを提案してまいります。