東海道新幹線 豊橋駅~三河安城駅間における保守用車脱線の原因と対策について
https://jr-central.co.jp/news/release/_pdf/000043732.pdf
軌道モータカーに牽引された6両の砕石運搬散布車のうち少なくとも3両(※1)について、ブレーキ力が大きく低下した状態で走行していました。このため東海道新幹線では最大となる20‰の下り急こう配区間において十分に減速することができませんでした。なお、軌道モータカーのブレーキ力に異常はありませんでした。
砕石運搬散布車のブレーキ力が大きく低下した状態で走行していたのは、ブレーキ力が適正か否かを確認するための指標となるブレーキシリンダーのストローク量(以下、ストローク量という。)が、本来ならば使用停止すべき値となっていた(※2)にもかかわらず、使用前にそのことを認識できなかったためです【別紙2】。その理由は、以下のとおりです。
(1)ストローク量を確認する際、最大圧力でブレーキをかけた状態で行うという保守用車メーカー想定の確認方法を採っていなかったこと【別紙3】。
(2)ストローク量の調整要否の判定について、当社から保守用車メーカーに対して判定方法の確認を行わず、両者の認識が異なり、結果的に誤った方法で判定していたこと【別紙4】。
その結果、使用停止とすべき砕石運搬散布車を「使用可能」と誤った判断をするに至りました。