JR東海社長が描く「リニア開業後の新幹線」構想
https://toyokeizai.net/articles/-/263699
──東海道新幹線の役割はどう変わる?
現在は1時間に最大でのぞみが10本、ひかりが2本、こだまが3本走っている。本数の多いのぞみが最も混んでいる。のぞみ以外を増やせる状況ではないが、大阪まで開業すれば速達列車の役割がリニアにシフトするので、ひかりやこだまを増やす余地が出る。
のぞみが通過する浜松などの停車本数を増やすダイヤ改正もできると思う。
――東海道新幹線に余裕ができると、食堂車を復活させる余地も出てくるのでは?
どうでしょう(笑)。「食堂車はよかった」とおっしゃっていただけるお客さまは多いが、経営的には成り立ちにくい。将来の東海道新幹線にどのくらいの余裕ができるかにもよるが、難しいのではないか。
──世界で高速鉄道に関心を示す国が増加している。新幹線の強みは?
安全、正確、快適、便利という特性がよく言われるが、車両の性能が優れているだけではない。地上設備や運行する人の訓練など、全体システムの強さが新幹線を世界トップたらしめていると思う。
──新幹線を採用した台湾では、コンビニで切符を購入できるなど日本よりも優れた部分があります。
みんなで切磋琢磨していくのが自然な姿。海外のよいところは見習っていく。