「まとめて運べば安くなる」を徹底追及する海外/「汗と涙の人海戦術」で人手不足の日本 物流の“深刻な差”どうして?【物流と鉄道“失われた30年”前編】
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この頃(1990年代)から日本は不思議な動きを取ります。地方分権が謳われ、各地に小さなコンテナ港を分散して建設しだします。
鉄道や内陸水運に比べれば、トラックは労働者1人あたりの輸送量が少なく労働生産性は低くなります。さらに、国内のトラック輸送では運転手による手荷役が業界慣習として残っていますので、その間、トラックも運転手も次に行けず回転率は低いままです。
以上が欧米と日本の仕組みの違いです。海外の物流コストが下がり貨物量は激増する中、国内陸運は微減で推移し、労働者も不足して「2024年問題」となりました。このままでよいのでしょうか。
次回は、「失われた30年」の原因その2、“海外では設備投資が行われ、日本では進まなかった原因と考えられる理論と政策”について紹介します。
※この記事は2024度「第24回 貨物鉄道論文」最優秀賞「陸海一貫インターモーダル輸送の可能性と社会効果」(金沢大学 伊東尋志〔経済学博士課程 元えちぜん鉄道専務〕/合同会社日本鉄道マーケティング 山田和昭共著)の内容と、伊東氏とのディスカッションを元に構成したものです。
https://www.jrfreight.co.jp/files/shourei/2024_shourei_best.pdf