京王電鉄によると、事件発生時、車内の複数の非常通報ボタンが押され、運転士は本来通過する駅に緊急停車した。
だが、通常の停車位置とずれた上、車両とホームのドアが開かず、乗客の一部は窓の隙間から柵を乗り越えて脱出した。
同社は「乗客が線路に転落する危険があり、すぐにドアを開ける判断をしなかった」と説明している。
無差別な襲撃や出火で、乗客が危険な状況だったことが把握できていたのだろうか。判断が妥当だったか検証する必要があろう。
ただ、駅員や警備員による巡回の強化も、人手の確保や費用の面で限界がある。
利用客が多くダイヤが過密な都市部の路線では、厳密な手荷物検査は難しいのが実情だ。
さまざまな事態を想定し、車内の状況把握や連絡体制、避難誘導を的確に行うための対応マニュアルの作成と徹底、安全に乗客を避難させる訓練を積み重ねることが重要だろう。
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