「うる星やつら」【キャラクター小話】(from高橋留美子Twitter)
諸星あたる
諸星ってかっこいいですよね。ウルトラセブンのモロボシ・ダンとか諸星大二郎とか。星に関係ある名前っていいなと思って。あたるは色んなものに遭遇するということでつけました。
おユキ
不定期連載の中のワンエピソードで出たキャラだったんですが、ラムの同級生・幼馴染という感じで、クールさが強調されていったキャラクターですね。弁天やランと差別化するために色々肉付けしていきまして、描くのがとても楽しかったです。
テン
自分の中ではマスコット的存在という感覚はなく、人によって態度が違うキャラクターって楽しいなと思って描いてました。最初から割と出来上がってましたね。
杉山佳寿子さんの声が本当に可愛くて、「これならどんな憎まれ口を叩いても大丈夫だ」と勇気をもらいました。
藤波竜之介
あの頃は逆さに振っても何も出ない、何も思いつかなくなった時で。夏だから海の話をやろうってなったのですが、面白くなく…
藤波親子を出したら「これなら描ける!」となりました。実は女だったというのも、描いてるうちにですね。うる星やつら延命のキャラです。
ラン
思ってたより受けたのでびっくりしたキャラクターです。悪気のないラムにかなり酷い目に合わされたり、いつも引きづられて巻き込まれてますね。A型っぽくて、ずっとラムを恨んでるのもわかる。でもランは良い子なんだと思います。
サクラ
もともとは巫女さん設定だったのですが、学園ものなので、学校に入ってもらおうと思い保険医に。好きなキャラクターだったので、レギュラー入りさせたかったです。うる星やつらのなかでは、数少ない社会人だったので、描いてて新鮮でした。
錯乱坊
うる星の第1話ネームは7〜8回描き直していて、最後の方でで出てきたのが錯乱坊でした。担当者から、あたるが1人でいるより誰かと会話させた方がいいのではという話があり、出しました。胡散臭いほうがいいかなと思い僧侶に。名前はダジャレで、ウケたので驚きました。
三宅しのぶ
十回連載時、あたると結婚する未来を描いたのですが、どう解決できるかずっと気になっていました。
パラレルワールドとドアを思いつき、因幡も出すことができ、これでしのぶも幸せにできると思いました。うる星の連載が終了したのは、しのぶの幸せが見えたから。
ラムの父
先に父を見て鬼ごっこを断る→ラムを見て受けるという流れで、ラム登場の前振りとなったし、あたるのキャラも見えてよかった。ラムはだっちゃ言葉だけど、父がそれだと可愛くないので関西弁に。あの一家のコミュニケーションはどうなってるのだろうと思わんでもない。
潮渡渚
竜之介の相手というコンセプトだった。竜之介の真逆を考えたのと、ちゃんと男として描こうと思った。竜之介よりも強いというのは絶対で、浜相撲という戦い方も考えていて楽しかったです。
一番竜之介を女の子扱いしていた。ジェントルマンです。
弁天
節分だから、鬼と福の神の戦いをやろうと思った。弁財天に合わせて、弁天は女性に。福の神は全体的にガラが悪かったので、弁天もそうなった。
映画のオンリー・ユーで弁天がすごく活躍していて、それがきっかけで本編でも弁天をもっと動かしたくなりました。
面堂了子
名前は兄妹合わせて終了。当時は一般的な言葉ではなかったが、振り返るとまあまあサイコパス。一番いじめていて楽しかったのはトンちゃんと面堂。本人はコミュニケーションのつもり。あたるを誘うのも、お兄様が嫌がるから。それぞれのリアクションを楽しんでいた。
あたるの父
私が読んできた漫画は「家は浴衣でくつろぐお父さん」が結構出てきたので、あたるの父も浴衣を着ています。緒方賢一さんの声もすごく好きだったのですが、今回の古川さんの声も違和感がなくて驚いた。神谷さんとの親子の会話がすごく面白い。感動します。