大阪のタクシー運賃「55割」廃止の影響は…深夜の遠距離客「負担増した」、売り上げ改善の会社も
https://www.yomiuri.co.jp/local/kansai/news/20230628-OYO1T50016/ タクシー運賃の5000円超分を5割引きする大阪の割引制度「55(ゴーゴー)割」が5月末、大半のタクシー会社で廃止された。約20年間続いてきたが、コロナ禍や燃料費高騰で経営を圧迫したためだ。深夜に利用していた遠距離客が減るなど、タクシー離れも懸念される。一方で、業界は歓迎し、収益が増えた会社もあり、運転手の人手不足などを改善する動きも見込まれる。(浅野榛菜、鈴木彪将)
■大半で「91割」に
国土交通省によると、55割が導入されたのは2002年2月、タクシー業界への新規参入の要件を引き下げ、運賃設定の自由度を高める規制緩和をしたことがきっかけだ。全国でタクシー台数が増え、価格競争が激化した。
競争が激しかった大阪では同年6月、府内の12社が国の認可を受けて55割を導入。05年3月には、府内の会社の9割にあたる約180社に増えた。