騎手の未来にもつながるはずだ。「外国人は追える」というイメージは定着して久しい。もちろん、短期免許で来日するような海外の名手は技術において超一流だが、複数の有力騎手から「体格の違いもある」と聞いたことがある。
実際に、昨年に短期免許を取得した外国人7人(女性のドイル騎手除く)の平均体重53・3キロに対し、日本人上位10人(ルメール騎手除く)の平均は49・6キロだった(プロフィルを参照)。その差は3・7キロで、ボクシングならバンタム級(53・5キロ以下)とフライ級(50・8キロ以下)の2階級差。やはり“ワンパンチ”が違うはずだ。
日本ではトップ騎手でも重量52キロでの騎乗が珍しくない。乗れなければチャンスを失う。減量特典のある若手なら、さらに軽い体重を維持する必要がある。1キロの余裕ができたのは大きい。JRAは「騎手の健康と福祉および将来にわたる騎手の優秀な人材確保の観点」と説明。日本人の体格が大型化した中で、騎手の門戸を広げる意義もある。
歐洲白鬼一拳一件日本仔