ラー・カイラムの格納庫に、整備主任アストナージの大声が響きわたる。
そうやって、整備班に指示を送りながらも、アストナージは手を休めず、自らはエヴァンゲリオン3機の動作チェックを行っている。
モビルスーツの整備が出来る人間は多いが、エヴァンゲリオンのような特機を整備出来る人間は少ない。別段それは、彼らが無能というわけではない。モビルスーツやバルキリーといったある程度規格の定まった機体ならばともかく、マジンガーZ、ゲッターロボと言った特殊エンジンを積んだ特機や、果てには生物兵器に近いエヴァンゲリオンまで1人で整備できるアストナージのほうが、どこかおかしいのだ。
ある意味、アムロやカミーユのような戦闘部隊のウルトラエース以上に、αナンバーズの特殊性を象徴している人物といえるだろう。